姿勢が悪い、立ち方がおかしい
Kくん 7才
先生の前では、カチンコチン。
でも、実際はグニャグニャが自然体のKくん。
顎が上り、上半身は右後方に引けながら
左肩が上がり、頭部が前に出た状態。
全身をカチンコチンに目一杯固めて
超緊張状態でしか立てない子。
何度注意してもグニャグニャ、フニャフニャ、
真っ直ぐに立っていられない子。
誰かに「二者択一で」と
命じられたのかと思いたくなる位、
「ただ普通に立つ」
ということが難しい状態にある子供達がいます。
これは普通に立てている人には理解出来ません。
一見、他の子供達と同じ様な姿・形に見えても、
実際の身体状態が違うため、
その体の状態を「肉体感覚として」
理解するのが難しいためです。
冒頭の立位状態で発達に関する
いくつかの問題を持つK君。
お世辞にも好印象とは言えない雰囲気。
話してみると、普通の子です。
しかし、その様子からは、
無用な誤解や、不利益を招く事も
想像に難しくありません。
立位の観察では、
首の筋肉の左右差が明らかで、
頭部を左横にやや右顎を上げ回旋させる所におくと、
首の筋肉の左右差はなくなり、
身体の歪みも整います。
K君の場合は、頭部の歪みだけでなく、
背面側(背骨、骨盤)の歪みも合わさり、
結果的に、頭部が前後から囲われるように
捻られる方向への力が、かかり続ける
状態にあります。
こうした全身的な捻れにより、
ただ普通に立つ事に困難さがあり、
筋肉の慢性異常緊張から起こると考えられる
複数の問題が生じています。
姿勢だけでなく、
感情のコントロールの難しさもその一環です。
K君、調整の進行と共に、
カチカチとグニャグニャの真ん中
「普通に立つ」
方向へと立位が変化してきました。
調整を始める前は、
ひどい肩凝りと頭の前出により
受け口になりかけていましたが、
これらの減少に伴い、
受け口の様子はほぼ無くなりました。
また、目つきや表情の柔らかさからも
肉体的負担の減少がうかがえます。