「頭部中心のズレによる、姿勢・目線・印象の違い」その2〜子供の目つき
「頭部中心のズレによる、姿勢・目線・印象の違い」その1
で述べた目の事について、もう少し見ていきます。
まず、歪みのない通常のマス目状態の
頭部を見てみます。
中央太い線は、横からの身体の中心ラインです。
ほぼ中央にあります。
頭部重心の安定は、そのまま姿勢に
反映されます。
次に、歪みのあるマス目状態を見てみます。
横からの身体の中心となる太いラインが前方にあります。
この中心ラインが前方にズレたまま、
立位、歩行へと発達していった場合の
姿勢を見てみます。
右は頭の角度を変えることで中心ラインを、
立位の中心に置き成長している状態です。
左は中心ラインが前方にズレたまま、
うつむき加減の頭の位置で成長している状態です。
どちらの場合も、頭頂部の中心ラインに対して
目の位置90度が自然な状態とすると、
右の場合、眼球は下向きになります。
左の場合、眼球が上向きになります。
右の場合、瞼の覆いかぶさった眠そうな目や、
見下げる様な目つきと思われやすい状態になりやすく、
左の場合は、上目遣い、もしくは、睨んだような目つきと
思われやすい状態になります。
成長に伴い、社会性を身に付ける中で、
表情や印象をコントロールするようになると
分かりにくくはなりますが、そうなるまでの間は、
こうした傾向にあることがあります。
目の動き、目の筋肉は頭皮と連動しています。
自閉症、知的障害のお子さんの多くに
眼球位置と頭部中心位置との不自然さを感じてきました。
バランスを取り切れない歪みの状態が
そこに表れているようにも感じていますが、
この事に関しては、今後もっと多くの事例を
見ていく必要があります。
ただ、一つの可能性として、
こうした要因というものを
知って頂くことで、子供さんとの関わりでの
誤解が少なくなると良いなと思っています。