個別指導「ランニング後の脚の疲労」50代男性 Nさん
受講目的
・ランニング後、脚がガチガチになる
・座り姿勢が悪く、脚組みしてしまう
・老人姿勢になりたくない
立位状態
・典型的前重心 あしゆびに体重を乗せている
・脚筋肉のアンバランスが強い 前腿、両サイドの強度の緊張、内側・裏側は痩せて弛緩している
1、重心落下点、足裏接地点7・2・1の確認
「ここで立つんですか!知らなかった!身体の重さがズンと乗ってる感じがします」
しかし、生理的湾曲の形成、維持が伴わない状態。胴体を股関節の真上に乗せられず、前傾姿勢となるのを何とか力で真上に乗るように起こしているため、これでは使い物にならない。
Nさんの場合、筋肉拘束と、使われなさすぎて弱体化している箇所が複数あり、現段階では、骨格本来の立位状態に身体を置くことが難しい。
2、お辞儀トレーニング
生理的湾曲を維持したままの前傾は、15度の会釈まで。それ以上の前傾は腰が丸まってしまい、生理的湾曲が崩れてしまう。
「・・会釈までしか出来てないんですか?お辞儀って難しいんですね」
3、股関節、腰椎の拘束を緩める揺動運動
「伸ばすんじゃなくて、揺らす・・?揺れないです(笑)」
2、3の繰り返し、1の再確認。
はじめに比べて生理的湾曲の形成、維持が容易になる。
「ほんとだ違う(笑)自分じゃないみたいですよ」
1、2、3の体験により理解していただいたこと
「股関節、腰椎が正しく使われていない状態での運動=生理的湾曲が崩され続ける」
受講目的との関係性についての説明
・着地の衝撃を吸収する生理的湾曲が崩れているため、ランニングの衝撃を胴体が受け止められず、脚腰への筋肉負担が大きくなる。
・股関節の屈曲、腰椎前弯を可能にする深層筋の働きが低いため、正しく座れない。(腰入れが出来ない)生理的湾曲が崩れた座りにより、胴体の中心が不安定になり、脚組みをすることで座位の安定を保つことになっている。
・生理的湾曲の崩れの進行が老人姿勢。(老人姿勢の特徴は、腰から臀部の丸まり。腰入れが出来ない(腰椎前弯)ことから始まる)
「そういうことなんですね、やっとわかりました!」
ランニング=走りの指導、座り姿勢=座りの指導とならないことは多々あります。個々の身体の状態が違うので、出来ていないところからの指導になります。
Nさん、大変納得され、先の受講予約をしておかえりになりました。